有楽苑と如庵
これ以上暑くなる前に行っておかねばと、懸案だった有楽苑と如庵の下見に、やっとこさ行ってきた。国宝茶席三名席の一つが犬山にあるとなれば、一度は見ておく必要がある。
有楽苑は公営ではなく民間経営で、入苑料は、ナント!野口さん一枚なのである。京都や奈良の寺院の二倍だよん。もし、折角来たのだから、お抹茶をいただいていこうなどと思ったら、更に600円貢がねばならない。しかも、肝心の如庵は外観のみで、内部は拝見できないのだ。月に一度、内部を拝見できる日が設けられているのだが、事前に葉書で申し込まねばならない上、3,200円持っていかれる。また、年に数回、長谷川等伯や狩野山雪らによって描かれた、旧正伝院書院の襖絵も合わせて拝見できる機会もあるが、こちらは、5,400円飛んで行ってしまうのだ。ちょっとお口あんぐりだ。
2016年に、創建450年を迎えた大徳寺の聚光院に、京都国立博物館に寄託していた狩野永徳とその父、松栄による本堂障壁画46面(全て国宝)が里帰りし、1年間特別公開されていた。あの有名な花鳥図を拝見することが出来たのだ。その時の拝観料が、2,000円だった。残念ながら、私は時間の関係で立ち寄る事が叶わなかったが、あれを拝見できるのであれば、2,000円は惜しくないと思った。それを考えると、こちらは些か….(以下、ノーコメント)。
苑内には、国宝の茶室如庵、織田有楽斎の隠居所であった旧正伝院書院、有楽斎が大阪・天満に構えた茶室を古図に基づいて復元した元庵、苑内で催される茶会のために新築された弘庵の四つの建物が配されており、とにかく緑が多い。庭園は、それなりに綺麗な造りではあるが、特に作庭が素晴らしいという程でもなく、これと言った特徴もない様に思われる。紅葉の木が沢山あったので、秋はそれなりに綺麗かもしれない。
毎年、梅雨入り前と冬になる前に、集中的に家の樹木の剪定(と言うと聞こえが良いが、本人にしてみると、手当たり次第ぶった切っている感じ。)をしなければならない身としての素直な感想は、こ〜れは手入れが大変だわ!!(笑)恐らく、野口さんは、維持費(人件費)に消えて行くんだろうなぁ。入苑料が高いから、来苑者もさほど多くはないだろうし、来苑者が少なければ、入苑料を高めに設定しないと維持が難しくなるだろうし…って、余計なお世話ですがね(笑)
一応『順路』の表示があるのだが、苑内を隈なく見て回ろうと思うと、『???』となって、イマイチ分かりづらい。このワタクシ、方向音痴の大御所とは言え、さすがにこんなところで方向を間違えたりはしないのだが、小径が幾つもあって、あちこち行けちゃうのね。それで、あっちへ行ってみようとか、今度はこっちへ行ってみようとかやっていると、グルグル回ってしまう事になる。
実際、関西圏からのお客さんと思われるご一行も、グルグル回っておいでで、あら、またお会いしましたね〜となって、どっちへ行ったら良いのかよく分からんと仰っているのが聞こえてきた。
また、各茶室で使用するための茶花が栽培されている茶花園があるのだが、季節的な事もあってか、一つの花もなし。こんなん、茶花園じゃなくて、『茶葉園』じゃんと独りごちた。春もしくは秋ならば、いろいろなお花を見られたかもしれない。
何度もグルグル回った挙句、順路に従って進むと、そのまま出口に行ってしまうではあ〜りませんか。肝心の如庵はどこにあるんじゃ!? 仕方がないので、来た道を引き返してウロウロしたら、萱門が目に入り、その脇に如庵の表示があった。どうやら、知らない間に通り過ぎてしまったらしい。
萱門をくぐると、正面が旧正伝院書院で、その右側にひっそりと如庵が佇んでいた。露地には、有楽好み井筒と釜山海と銘が刻まれた手水鉢が設えてある。有楽好み井筒を見て、その時丁度居合わせた有楽苑専属ガイドさんに、貞子が出て来そうな井戸ですねぇと思わず口走ってしまい、苦笑された。だって、連想しちゃったもん(笑)
専属ガイドさんに伺ったところ、外国からのお客様の来苑はそれほど多くはなさそうな感じであった。実際に自分で回ってみて、入苑料の事とかも考慮すると、犬山城とセットの割引券を使うと300円お得にはなるが、ご案内すべきがどうか迷うと思う。日本庭園に関心があるとか、緑がお好きとか、茶道に関心があるとかいう方ならば、ご希望を伺ってみるかもしれないが…。
写真も沢山撮ってグルグル回って、結構な時間、苑内にいた気がする。今の季節は緑が綺麗だが、正直なところ、あまりお勧めできない。と言うのも、とにかく樹木が多いので、ヤブ蚊がわんさかいる模様。私も、写真を撮っている時に油断していたら、刺されてしまった。
券売所を始め、苑内の各茶室の近くを通ると、蚊取り線香の香りが漂って来る。金鳥の夏である。







































